信頼できる仲介会社を選ぼう!事業承継をM&Aで行うメリット・デメリット

M&Aを使った事業承継は最近のトレンドです。

日本では中小企業の経営者の高齢化が進み、後継者不足も深刻なのでM&Aで外部者に譲ることでしか会社を存続させることができない場合が増えているのですね。 

このように日本において、M&Aは未だに最後の手段と言うイメージがありますが、事業承継の手段としてはメリットもあります。

今回の記事では、M&Aで行う事業承継について、流れとメリット・デメリットを中心に解説していきます。

また記事の後半ではM&Aの注意点と信頼できる仲介会社の探し方も紹介するので、それらを踏まえてあなたの会社を存続させるためにM&Aが有効か否かを判断してみてください。

 M&Aを使った事業承継

 

それでは早速内容に入るとして、はじめにM&Aでなぜ事業承継を行うことができるのか確認していきましょう。

M&Aというと強制的に会社を買収してしまうイメージもあるかもしれませんが、事業承継の場合は必ずしもそうではありません。

むしろ会社の譲渡者と譲受者がフレンドリーな関係のままM&Aが行われることが多いのです。

そもそもM&Aとは「Mergers and Acquisitions」の略です。そして「Mergers」は合併を意味し、「Acquisitions」は買収を意味します。

この中で中小企業の事業承継には買収がよく使われます。対象となる企業の株式を買い取ることで経営権が譲受者に移るため、M&Aが事業承継の役割を果たすのですね。

株式に伴う経営権の移転というメカニズムは、会社を息子に譲る場合であっても、外部者に譲る場合であっても変わりません。

なぜM&Aが増えているのか

では、なぜこのようなM&Aが事業承継の場面で増えているのでしょうか? 

従来、中小企業の多くは会社を親族に継がせていました。社長の息子や、社長の兄弟などです。そのため事業承継の場面でM&Aが使われることは少なかったのですね。

以下のデータは1987年から2012年までの事業承継の推移です。

引用:「中小企業白書2014」

上のグラフからは、1990年代半ばまでは6割の企業が会社を親族に譲っていたことがわかりますね。しかし、それが徐々に減っていき、2012年には4.5割程度となっています。

一方で買収については、右肩上がりに増えてはいるものの現代であってもその割合は1割を下回っています。未だにM&Aは広く市民権を得た事業承継の方法ではないのですね。

それでは本題に戻り、なぜM&Aによる事業承継が徐々に増えているかというと、そこには大きく以下の3つの原因があります。

  • 事業の伸び悩みによる後継者不足
  • 職業選択の自由による後継者不足
  • 経営者としてのポテンシャルに欠ける人材しか身の回りにいない

表面的な原因としては後継者不足で共通しているのですが、それが起こる根本的な原因に目を向けると、「事業の魅力不足」「職業選択の自由」「経営者としてのポテンシャル不足」があるのですね。

そのため広く後継者を探すことのできるM&Aに対するニーズが高まっているのです。

M&Aで事業承継を行う流れ

 

続いてはM&Aの流れをチェックしていきましょう。M&Aは多くの経営者にとって馴染み深いものでありません。そのため事前に流れをチェックしておくことは有益です。

M&Aは以下の流れで行われます。 

  1. M&A仲介会社への相談
  2. M&A仲介会社へ資料提供、ノンネームシートの作成
  3. 譲受企業の選定
  4. 譲受企業との交渉、経営者面談
  5. 基本合意書の締結
  6. デューデリジェンス
  7. 最終条件の交渉、最終合意
  8. 関係者への公表
  9. M&Aの実施
  10. 組織の統合などのPMI

このように非常に複雑な流れを経て、M&Aは実施させるのです。

ただし仲介会社があなたの会社と、あなたの会社を承継したいと考える譲受企業の間に入って資料のやりとりや交渉のまとめ役となってくれるため、あなたの会社は必ずしも専門的な知識と技能を持たずともM&Aを進めることができます。 

上記の流れに出てきた専門用語を解説すると以下のとおりとなります。 

ノンネームシート あなたの会社の名前を明かさずに、あなたの会社の情報をまとめた資料

譲受企業があなたの会社を承継するかどうかを検討する第一の情報

基本合意書(LOI) 以下のような基本的な事項について譲渡側と譲受側が合意するもの

・スキーム

・対象となる株式や事業

・対価

・役職員の処遇

・スケジュール                        ……など

※基本合意書の内容は合理的な範囲で変更される場合がある

デューデリジェンス 承継の対象となる企業の価値やリスクについて、法務、会計、税務などの複数の観点から行う調査
最終合意 デューデリジェンスを経て、基本合意の内容をブラッシュアップして行う合意

ここで最終的な価格や条件が細かく決められる

PMI 「Post Merger Integration」の略で、M&Aの後に複数の会社を統合する総合的な手続きのこと

 仲介会社に専門的な業務は任せるとしても、譲受企業との交渉はやはりあなたが表立ってやらなければなりません。

特に価格については、譲渡企業と譲受企業が対立の関係に立つため、シビアな交渉がなされます。

M&Aのメリットおよびデメリット

 

ここではM&Aのメリットとデメリットについて解説します。馴染みのない手続きであるからこそ、改めてメリットとデメリットを確認してみましょう。 

メリット

事業承継をM&Aで行うと、以下のようなメリットがあります。

  • 承継先を広く探すことができるため選択肢が増える
  • 親族や会社の内部に経営者のポテンシャルを持つ人物がいなくても会社を存続させられる
  • 事業規模が大きくなる可能性がある
  • 先代経営者が譲渡対価として大きな額を得やすい

後継者不足との関係では、やはり承継先を非常に広い選択肢の中から探すことができるところが大きなメリットですね。

あなたの会社が安定した利益を出すことができるならば、複数社からオファーがくることも珍しくありません。

またM&Aに成功すれば譲渡対価として大きな金額を先代経営者が受け取ることができるところも魅力です。

もちろん先代経営者が株式を保有している必要がありますが、中小企業の多くは経営者が株主である場合が多くなりますね。

デメリット

反対にM&Aのデメリットとしては以下のようなものがあります。

  • 承継先を見つけるのに時間がかかる
  • あなたの会社の労働条件や労働環境が変わる恐れがある
  • 役職員が退職する恐れがある

経営者が変わることで、あなたの会社の環境が大きく変わる恐れがあるところがデメリットです。そういった部分については、前述した流れの中にある交渉で譲受企業と相談していきますが、多少の変化は避けられないことが多くなります。

例えば、あなたの会社の従業員が譲受企業に取り込まれることで、労働する場所が変わる恐れがありますね。

またM&Aに対して良いイメージを持たない人物が役職員にいると、その人物が退職する恐れもあります。

このようにM&Aに際して、会社が変わってしまう恐れがあるのです。こうしたデメリットがあることも意識した上で、M&Aを行うか否かを慎重に検討していきましょう。

M&Aの3つの注意点

メリットとデメリットの解説に続いて、ここではM&Aの注意点を紹介していきます。

M&Aで得られる結果を正確に想定するためにも、以下のポイントは常に意識しておくべきです。 

  • 開始から完了までに時間がかかる
  • 仲介会社に支払う手数料がある
  • 必ず事業承継できるとは限らない

このようにM&Aは仲介会社に相談したからといって、すぐに結果の出るものではありません。会社に魅力がなければ、数年たっても譲受企業が現れないこともざらにあります。

そのため外部者から見て魅力を感じられる会社を作っていくことも、間接的にM&Aの準備になります。 

またM&Aが成功すると仲介会社に手数料を支払わなければなりません。手数料の額は仲介会社により異なりますが、M&Aの際の譲渡対価が1億円を超えるような場合は、仲介手数料だけで数百万となることもあります。

M&Aを行うことで得られる対価を計算する場合は、仲介手数料の支払いも想定しておきましょう。 

信頼できる仲介会社の探し方

 

記事の最後に、M&Aを行う際に頼りになる仲介会社の探し方を解説します。今日のM&Aブームから、仲介会社の数も増えているため、あなたの会社に合った会社を選ぶことはM&Aの成功率をアップさせます。

仲介会社を探す際は以下のポイントに注意しましょう。

  • 仲介会社が得意とするM&Aの業種・規模を確認する
  • 譲受企業として登録されている会社の数
  • 仲介手数料の計算方法
  • 税務に関する知識が豊富で、節税の提案をしてくれること
  • M&A後のPMIの経験が豊富であること
  • 実績

特に注意すべきは、それぞれの仲介会社が得意とするM&Aの業種と規模です。仲介会社にはそれぞれ得意とする分野のM&Aがあるため、そこを外すとスムーズな取引が期待できなくなります。

また規模の大きな仲介会社は仲介手数料も高く設定されていることが多く、必ずしも中小規模のM&Aに向くわけではありません。 

さらにM&Aではスキームによって課される税金が大きく変わる場合があるため、税務の知識が豊富な仲介会社の方が節税効果の面で安心です。

仲介会社は同時に複数に相談することもできるので、その中であなたの会社に合ったものを見つけていきましょう。

まとめ

 いかがだったでしょうか? 

今回は事業承継をM&Aで行うことについてまとめました。今日、次第に増加しているM&Aですが、未だに多くの経営者にとっては馴染みの薄いものです。

しかし事業承継を実現させる効果は高いため、後継者不足の現代においてはM&Aも選択肢の一つとしておくべきでしょう。 

今回の記事のポイントをまとめると以下のとおりです。 

  • 様々な要因による後継者不足から、事業承継でM&Aが利用されるようになった
  • M&Aは複雑な流れで行われるので、事前に確認しておくべき
  • M&Aは承継先を広く探すことができ、事業規模が大きくなる可能性を有している
  • M&Aであなたの会社が変わる恐れがある
  • あなたの会社の業種と規模に合った仲介会社を見つけよう

M&Aの際、仲介会社はあなたのパートナーとなります。そのため仲介会社選びがM&Aの成功率を高めるといえます。

複数の仲介会社と面談して、あなたに紹介できる譲受企業も含めて最適なものを選んでみてください。

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