10分でできる組織図の作り方と中小企業が組織図の活用するメリット

中小企業経営者の皆さんにお聞きします。御社では組織図を作っておられますか?まだ作っていないという方の中には、「そのうち作ろう」と思いながら先延ばしにしてしまい、今になってしまった方も多いのではないでしょうか。

企業は組織なので、組織がどのような形態になっているのか、指揮系統や責任の所在はどうなっているのかが、すでに決まっているはずです。暗黙のルールであってもそれが機能しているのが、企業という組織です。組織図とは、これまで暗黙のルールや不文律として機能してきたものを視覚化、明確化するためのものです。

多くの経営者の皆さんが必要性をお感じだと思いますが、いざ作るとなると組織図の作り方が全く分からない方も多いかもしれません。当記事では、中小企業の経営者が今すぐできる組織図の作り方についての解説と、組織図の必要性やメリットについても解説します。

1.Excelを使った簡単な組織図の作り方

手書きで組織図を作るのは大変な作業になりますが、Excelだととても簡単に作ることができます。ここでは、Excelを使ったとても簡単な組織図の作り方をご紹介します。

1-1.Excelを使えば組織図作成はとても簡単

一般的に組織図と呼ばれているのは、以下のような図です。経営者である社長をトップに、経営上層部、管理職、一般社員といったようにトップダウン型の組織になっている企業が大半なので、ツリー型の図を作成することになります。

この企業の場合、本社に2つの部署があり、それぞれの部署に課や係が所属しています。さらに工場と拠点が1ヶ所ずつあるという陣容です。それを組織図として視覚化すると、上記のようになりました。ちなみにこの組織図は、筆者がExcelを使って当記事のためにサンプルとして作成したものです。10分程度で作成できた、とても簡単な方法です。この方法による作り方については後述します。

1-2.ひとつひとつの業務をリストアップする

上記の例のように、すでにそれぞれの部署に名前がついていて組織化されている場合は、そのまま組織図として視覚化するだけで良いのですが、中小企業の中にはそこまで明確に組織化されていない場合もあるでしょう。その場合はそれぞれの担当者やグループが行っている業務をリストアップして、それぞれどのような指揮系統になっているのかをリストアップするところから始めるのが効率的です。

部署名などをつける必要があれば、組織図を作成する機会に名前をつけるのも良いでしょう。明確に部署名などが必要ないのであれば、担当者の個人名と担当業務をリストアップして、それを組織図にする形でも構いません。

1-3.SmartArt機能で組織図の大枠を作る

それでは早速、Excelで組織図を作成する手順を解説しましょう。ExcelにはSmartArtという機能があって、その中には組織図を作るテンプレートが用意されています。これを利用するのが最も手軽でスピーディなので、上部メニューの「挿入」タブの中にある「SmartArt」を探してください。

SmartArtの中にある「階層構造」のメニューを選択すると、その中に組織図として使えるツリー図がいくつもあります。

縦方向のツリー図、横方向のツリー図などを選べるので、好きな形のものを選んでください。ここでは横方向のツリー図を選択しました。

1-4.それぞれのボックスに部門、部署を入れる

SmartArtのテンプレートを選択すると、その中に入れていく項目の入力画面が表示されます。

この入力画面を使って、それぞれのボックスに部門や部署、担当者名などを入力していきます。先ほどの組織図は、以下のように入力しました。

左の入力画面で入力した内容が、そのまま右側の組織図に反映されているのが分かります。ExcelのSmartArtを使った方法だと用意されているテンプレートの範囲内で組織図を作ることになりますが、さまざまな作り方の中では最も手軽でスピーディだと思います。

2.今さら聞けない、組織図の必要性

組織図の作り方に続いて、ここからは組織図の必要性や組織図を作成するメリットについて解説を進めていきたいと思います。まず、ここでは組織図の必要性について解説します。

2-1.会社の全体像を常につかむため

組織図があると、会社組織の全体像を視覚化することができます。それまでは自然発生的に生まれた暗黙のルールで指揮系統が決まってしまっていたものが、組織図を作成することによって明確化します。

実際に組織図を作成した経営者の中には、「うちの会社はこう仕組みになっていたのか」と改めて感じることや、気づくことがあるという人もいます。組織図を作成することによって組織の問題点や課題が視覚化され、それが業務改善に役立つというメリットもあります。このメリットについては、次章で解説します。

2-2.一人一人の社員が自分の役割を認識するため

暗黙のルールによって担当する業務が決まってしまっている場合、どうしても責任の所在があいまいになってしまいます。一人一人の社員が自分の業務や役割をしっかりと認識し、責任のあるポストに就いている社員にとっては責任の範囲を明確にする必要があるため、その際に組織図が役立ちます。

2-3.責任の所在を明確化し組織全体を強くするため

組織化や責任の所在があいまいになったままの企業では、「できる人がやれば良い」という考えが蔓延しやすく、結局その業務に対して責任をもって取り組んでいる人が誰もいなかったということも少なくありません。これは中小企業にありがちな課題なので、責任の所在を明確化して組織全体を強くするためにも、組織図がその根拠になります。

3.組織図を作成すると得られる3大メリット

組織図を作成する必要性に続いて、ここでは組織図を作成して運用することによって得られる3つのメリットについて解説します。

3-1.愛社精神、モチベーションが高まる

組織図によって会社の全体像を知ることができるのは、経営者だけではありません。一人一人の社員にとっても自分が在籍している会社の全体像を知る機会になるため、自分の立ち位置や役割を理解しやすくなります。いわゆる組織の歯車ではなく、会社の中で重要な役割を担っていることを再認識すれば、モチベーションや愛社精神の向上が期待できます。

3-2.必要に応じて権限譲渡ができる

組織図を作成した結果、経営トップに意思決定の権限が集中しすぎていることが改めて明らかになるというのは、よくあることです。企業がトップダウンの組織になりがちなのは自然なことではありますが、あまりにも意思決定プロセスや業務がトップに集中しすぎているのは、非効率的です。

例えば、見積もりに対する決裁権がトップに集中している場合、もし経営トップが席を外していたり、出張で連絡がつきにくいようなことがあると、業務が止まってしまいます。こうした指揮系統のままではボトルネックが発生して非効率を生み出してしまうため、組織図を作成することが権限の委譲や指揮系統を改善する契機となります。

3-3.組織のスリム化、最適化、業務改善を推進できる

業務や権限が集中しすぎることがボトルネックを生み、非効率的であるというのは、何も経営トップだけの話ではありません。管理職や各担当者レベルにも同じことがいえるので、組織図を作成することで組織のあり方を最適化することができます。

複数の部門で同じ業務を重複して行っている場合や、1つの業務が不必要に複数の部門にまたがってしまっている場合など、こうした組織的な課題も組織図によって視覚化することができます。

4.まとめ

これまで組織図を作ったことがないという中小企業の経営者の皆さんに向けて今すぐできる簡単な組織図の作り方を解説しました。そもそもなぜ組織図が必要なのか、そのメリットは?という疑問にもお答えしましたので、ぜひ御社の組織の最適化や業務改善にお役立てください。

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